カサゴの『百恵』に憑りつかれて10年…
夕食を済ませいつもの堤防へ
番外編
『しなやかに歌いながら向かった』
堤防に付くと、長年かけて編み出した必殺
の仕掛け
『イミテーションゴールド』
強い意気込みで、針に餌を付けて静かに糸
を垂らした…
すると、待つこと10分…
竿先が揺れ、軽いアタリから一気に竿が水
面に持っていかれた…
竿が折れんばかりのこの引きは、絶頂期に
引退した彼女に間違いない…
今まで散々糸を切られバラシた教訓で、今
回は太い糸を使っている…
「急な坂道、駆け登ったら…」
「今も海が見えるのでしょうか…?』
「こ・こ・は・新島ーー」
手に汗握る死闘が続き、彼女もあきらめモ
ードになったのか、リールを巻く力も軽く
なった…
わたしは強い確信と共に、明日発売の『釣
りマル』の表紙を飾り、どんなコメントを
してやろうか…
頭によぎった…
水面に浮かび上がったその姿は、まるで…
「緑の中を走り抜けてく真っ赤なポルシェ」
一気に堤防に釣り上げて、10年間の幕を
閉じた…
歓喜溢れる、この達成感…
ついに、この戦いも終止符となった…
「これっきり、これっきり、もう、これっ
きりですかぁ~」
わたしは今後一切『浜の魚信』を語るまい
と心に誓い、この釣り上げた流木を壁に叩
きつけた…
ペガサス経由…
何億光年、輝く満点の星空を眺め『おとめ
座宮の新月』に祈りを込めた・・・
この変態ブログを読んでくださる人達がい
つまでも幸せであるように…
釣竿をそっと地面に置き『さよならの向こ
う側』を口ずさんで静かに帰路に向かった
…
後ろーー姿、
見ないで、くださーいー
thank you for your love…
さよならの代わりに…
